「介護士」の仕事内容
総務省統計局が2015年9月に発表したレポートでは、国内の65歳以上の人口はおよそ3384万人です。4人に1人が高齢者という状況です。増え続ける高齢者をサポートする介護士の仕事ですが、ますます社会的なニーズは高まる一方です。その高まりによって、派遣でも歓迎されやすい介護の現場について解説していきます。
多岐にわたる仕事内容
介護士の仕事のなかでも、利用者の身体を清潔に保ち筋肉をほぐす効果もある入浴介助は重要な仕事です。入所介護施設では入浴が午前と午後に計2回、通所型施設は午前に1回おこなわれるのが基本です。体温、脈拍、呼吸などのバイタルチェックや、入浴前からさまざまな注意を払い、入浴中も負担のかからない温度設定にして転倒防止にも注意します。
介護士の仕事は、体力が必要ですが利用者の喜ぶ姿がみられ、やりがいを感じることができる仕事です。食事介助は、利用者にあわせて食べやすい調理法で作られているものを安全においしく提供する仕事です。排泄介助は、介護を受ける患者側も身体的、精神的にストレスを感じる行為です。介護士の仕事は、患者と介護士双方の信頼関係が重要になります。介護の仕事には配慮も必要で、おむつ交換を何度もする必要があります。また移動動作のサポートや、歩行中の転倒が原因で寝たきりになってしまわないように、事故を未然に防ぐことも仕事です。
介護士の仕事は、就寝時のベッドメイクやベッドまでの移動など、就寝介助も夜中まで続きます。さらに、入所介護型施設では、レクリエーションを企画し、定期的に適度な運動をおこなう機会を設けることも必要です。リハビリテーションの効果は、身体機能を維持することだけではなく、脳を活性化するという効果もあります。脳を活性化することで、認知症予防にも役立ちます。
そして、利用者同士や介護士とのコミュニケーションをとることで、心のリハビリテーションにもつながります。介護士の仕事は体力的に大変ですが、自分の人生にとって大切なことを学べる場でもあります。
派遣で働く介護士のメリット
最近では、介護士の仕事を派遣でおこなう人も増え始めています。派遣介護士として働くことには、多くのメリットがあります。派遣で介護士として働くメリットのひとつは、一般的なパートと比較して時給が高いことです。派遣介護士の相場は、無資格未経験者は1100円以上、初任者研修者・実務者研修修了者は1200円以上、介護福祉士は1400円以上となり、資格の有無が時給にも大きく影響を与えます。
時給については、他業種と比較してもかなり高く、さらに派遣会社によっては、より時給が高い会社も存在するようです。また、残業がほぼないことも派遣のメリットです。正社員でも残業は少ないのですが、派遣ではほとんど残業はありません。労働時間の自由度も高く、家事や育児の合間に働きたい主婦や、介護職を一度経験したい人にとっては都合がよい働き方でしょう。場合によっては夜勤専門の派遣もあり、働き方は自由に選べるようです。もしも、職場があわないと感じた場合には、契約期間終了後に違う派遣先を紹介してもらうことも可能です。派遣会社によっては実務者研修や初任者研修資格の取得サポートをおこなってくれるところもあります。
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